診察室で当日の状態を伝えると、糞を見た医師はすぐに『腸閉塞』になっていることを指摘しました
緑の部分が出ていないのは、そういうことだそうです

糞がおかしくなりはじめたのが前日夜のことで、既に結構時間が経っていることから、このままだと『数時間で亡くなってしまう』と云われました
さらに諷さんの糞は尿酸(白い部分)しか出ていない状態で、しかもその尿酸が緑がかっている為、悪い条件がふたつ重なっているので危篤状態だと云われました(云われないとわからないような、うっすら緑でしたが)
尿酸が緑になっていることは、何か悪いものを食べたりして中毒を起こしているのを意味しているそうですが、説明を聞きながら蓮雪は『おかしなものは食べていないな』と頭の中で確認
諷さんはお腹の調子を崩してから放鳥も長くて10分程度で、その間も殆ど蓮雪のトコにいるか、蕾さんに追われているかなので、おかしなものを食べるようなことはなかったのです

腸閉塞の際は、まず詰まっているものがあるのかどうかを確認する為にレントゲンを撮るそうです
詰まっているものはレントゲンに写らないことが多く、その場合は入院して投薬治療になります

で、その段階で詰まりを取る為に入院させるかどうかを確認され、蓮雪は即決で入院治療をお願いしました

その後、レントゲンを撮るので蓮雪は一旦退室

暫くして再び入室すると、今度は「緊急手術です」と云われ、思わず「え!?」と聞き返す蓮雪
手術しないと数時間の命と云われました

見せられたレントゲンには、明らかに詰まっているものがあり、それを取り除かなくてはいけなかったのです
腸結石だそうです

結石は砂肝で分解されたカルシウム等が吸収されずに腸内に滲み、固まりとなったものですが、その原因は解明されていないらしいです
または異物を飲み込んだりすることでも起こりますが、諷さんは放鳥も──以下同文

CTを取って結石の詳しい位置を確認し、緊急手術で詰まりを取る必要があるとのことで、一瞬迷いましたが、やはり蓮雪は即決でお願いしました
一瞬迷ったのは、諷さんが元々弱り気味なのと、8歳で決して若くはないので、その辺りのリスクを考えたからです
ただ、他の病院ではあまり聞かないが、当病院では年に3〜4件していると云うことで、そんなに難しい手術ではないのかも
手術としては、詰まった部分を切り取って腸を繋ぎ直すのではなく、詰まったもの自体を取り出すそう(この辺詳しく聞いてない)

詰まりが取れればまた元気になるんだと思う反面、手術を乗り越えられない可能性も充分にあるので(以前別の子で手術経験あり)、賭けと云わざるを得ないのが小さな子の手術
以前も聞いたことのある手術や麻酔のリスクの説明を受けながら、辛そうな諷さんを見ました
ちょっと膨らんだような状態で、ご飯も食べられずじっとしている諷さん
手術は怖いけど(財布的にも)、元気になってくれるなら…

診察室を出る時、キャリーをちょんとつついて挨拶しましたが、諷さんはちらりと見ただけでした
応援と、一応お別れです
手術を乗り越えられなかったら、この諷さんが生きている最後の姿になるんだなぁ と

受付で更に入院時の注意事項の説明を受け、当日は何の支払いもなく帰宅となりました
(余談ですが、同じ時に初診で入院宣告された子がいて、飼い主さん的にかなりショックだったらしく、入院を即決できずにいたのは新鮮でした。蓮雪は即決派だから)


諷さんの手術は『18:00頃までには終わる』と云われていたと思ったのですが、当日の着信を確認したら18:07でした
手術が終わったら連絡が来ることになっていたのですが、電話を受けた当時、母と「(かかってくる時間が)早いね」と話した記憶があるので、もしかしたら終了は18:30頃と云われたのかもしれません

手術は成功して、詰まりは取れたそうです
癒着もしていたのですが、それも綺麗に取れたと云われました
何とか第一関門突破、1番の山を越えたと、心底安心しました

だって、諷さんは頑張ってくれると思いましたけど、やはり手術中に亡くなってしまうことも覚悟はしていましたから