熱くなるなと抑えるほどに熱を孕む。
ほんの数センチ
湿った石壁の匂いと、シャツの洗剤の匂い、香ばしい褐色の肌と、汗。
制服が、と小声でつぶやいて
布を遠慮がちに抱いた。
カレの表情を確認するだけの余裕は私には無く、
ひたすらに彼のシャツの縫い目を見ていた