「恋なんて汚いよ」


綺麗な恋なんて、まだ子供の私達にはできなくて。

周りの子が騒ぐようなものは私に汚いものとしか捉えられない。

小説のなかみたいな綺麗なことは、綺麗な恋は、真実だとは思えないから。

このモノクロの世界では、恋の色は目に痛いから。


ケバケバしい化粧みたいな、自分を派手に着飾って偽る。

そんな恋の原動力は勝手なエゴイズム。

自分を満たしてほしい、自分を愛してほしい、自分を認めてほしい。

そんな勝手に付き合う、ギブ&テイクな恋はなにも生まない。

汚いだけで、なにも満たしてはくれない。


大人になったらわかるのかな。

本当に恋しい、愛しいって気持ちが。

恋はまだ汚くみえるよ。

私はまだ他の人を好きになんてなれないよ。

好きになる資格なんて、私にはまだない。


だから私は一人でいるよ。

ピンク色の派手な恋じゃなくて、ルリ色のような愛を磨くために。

自分を愛する恋ではなくて

誰かを愛せる愛を捜すために。


恋は受け取る、奪い取るもの。

では、愛とはなにか?

その形は人それぞれだけれど

私はあくまでこう思うのです。




「愛とは、捧げ、分かち合うもの」
だと。