蝶 皆川博子
笑う月 安部公房

蝶2周目。前読んだ時よりずっと好きになった。
戦前・戦時中・戦後直後の小説だけど、どこからが創作で、どこまでが本当にあったことなのか…。
歌の元ネタが未だに分からない…。

笑う月も2周目。
高校の教科書に載っていた小説、鞄が収録されているが、前後飛ばさず、目次順に読むべき。安部公房の夢日記から、創作活動に関するエッセイ、そして強烈な『シャボン玉の皮』、『阿波環状線の夢』を踏まえて、いよいよさらに強烈な小説『案内人』、『自己犠牲』、そして『鞄』。やべーやつ『公然の秘密』。

鞄の一文。

選ぶ道がなければ、迷うこともない。私は嫌になるほど自由だった。

悲しくなるくらい、その通りだと思った。高校生の頃は、自分の人生は自分の力でどうにでも変えられると信じていたから、あんまり響かなかったけど。今ならめちゃくちゃ分かる。