9月に読んだ本
アルモニカ・ディアボリカ 皆川博子
京都府レッドデータブック2015

アルモニア・ディアボリカは、『開かせていただき光栄です』の続編。
・エドとナイジェルも少しは出てくるやろうと思ってたけど…ヒィ…今となっては、ダニエル先生がひたすら可哀想(ToT)

・ネイサンがんばれ!もはやこうなっては、ネイサンも記者として頑張るしか…?それともポルノ小説家になるか…!?
病院に侵入するくだりは何回読んでもツボだった。良いキャラしてるわ…。

・途中で吐き気がするくらい、18世紀ロンドンの精神病院事情が、嫌というほどよく分かる。

・前作に引き続き、当時のロンドンの不衛生さと、シビアすぎるチップ事情にどんよりした。こういう世界の人達からしたら、日本人の『おもてなし』だとか、『神対応』だとか、『過労死』だとか、キチ…ktgaiみたいに見えるんだろうな…。

・最後超さわやかな感じで終わってるけど、アメリカの独立戦争ってイギリス負けるやん…。

京都府レッドデータブックは、京都府内の絶滅危惧種の生物の図鑑。

光合成をしないラン。時間帯によって色が変わる花『ホタルカズラ』。飛べないバッタ。地下水に住むゲンゴロウ。日本最大のオオクワガタと日本最小のマダラクワガタ。川で生活するモグラ。透明なカタツムリ。キノコに寄生するキノコ。

絶滅危惧どころか、絶滅寸前種という区分けもあるってことを初めて知った。

そして生物だけでなく、地形や自然現象も絶滅危惧種としてカウントして、保護していこうとしてるらしい。

例えば、歩くと音がなる砂浜の『鳴き砂』。(観光客やゴミのポイ捨てが増えすぎて、音が鳴らなくなっきている)
古生物の化石が出てくる地層。
知らないほうが幸せだった、天橋立の現状…などなど。

この豊富な内容で、1冊たったの1200円とは。

この本の影響で昆虫に興味持って昆虫展とか行ったし、名前は知ってるけど絶滅危惧種だってこ知らなかった生物のことも知れた。メダカとかツキノワグマとか、オオクワガタとか、まさかのセンブリとか。

ただ、生物はともかく、地質に関しては説明が雑すぎる。コノドントだの三畳紀だの、もうちょっと言葉の意味の説明を入れた方がいい…。なんで保存が必要なのか、古生物好きな人以外には、多分何一つ伝わらないのでは…?