7月に読んだ本

禁忌習俗事典 タブーの民俗学手帳/柳田国男

昔(明治〜昭和初期)、縁起が悪いといって避けていた様々な行動や言葉、習慣が載っている。これが100年前ぐらいの日本の田舎や郊外の常識だった。

・月経中は家族と一緒に食事をしてはならず、仕事に出てはいけない。地域内の小屋で暮らさなければならない。
・お産の前後、男性は妊婦に近づいてはならない。お産の報告をするまで漁や狩りに出てはならない。
・海や山で働く者は、言ってはいけない言葉がある。
・禁止事項を破った者は縄で縛り上げる、冷水を打ち付ける、など罰則がある。

言ってはいけない言葉…熊や蛇や猿は怖いし襲いかかってくるから、恐怖心から別名で呼ぶのは分かるけど、鍋や塩や味噌まで別名で呼ぶのはなんでだ…。柳田国男は、「山や海で物や動物を本当の名前で呼ぶことを禁忌としていたのではと考えられる」と言っていた。こわ…。

なお、動物シリーズで「鹿の別名は全国的になく、これは全国で数が少ないため」と言っていた。昭和は鹿が少なかったらしい。

あと、「嫁が君」「稲積む」と、夏井いつきさんの季語辞典に載ってたのも出てきてた。

どうしても気になった言葉
犬猫の斑毛が顔の真ん中で左右に分かれ、鼻筋の白く通ったのを鉢割れ(ハチワレ)と謂う。壱岐ではそういう猫は主人を見捨てるといって飼うことを忌む。山で働く人は殊に鉢割れの犬を嫌う。狸の顔の斑毛が八文字に分れているのと関係がありそうである。

ちいかわにおるのって……。

ちいかわ気になってきた。