11月に読んだ本

人間失格・桜桃/太宰治
NHKにようこそ!/滝本竜彦

人間失格
高校ぶりに引っ張り出して読んだ。確か当時は、世間の常識とかコミュニケーションの取り方が分からなくて、主人公を自分のことのように感じていたし、将来こうなるかもと思っていた。

ただ、一さいは過ぎて行きます。
自分が今まで阿鼻叫喚で生きて来たいわゆる「人間」の世界において、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。

その当時や学生だった頃は、一日一日、一時間一時間が、回避不能の体当たりで、できるだけダメージを食らわないようにするにはどうするか、ずっと考えていたような、考えてなかったように思う。それと比べれば、確かに最近は、まったくもってラストの文章通りなったように思う。

でも作品は、主人公が27歳になったところで終わっている。27歳から先がどうなったのか…教えてほしいなぁ。

なお約19年前に出た本、税抜286円と表紙にあるが、同じ本は現在315円になっている。

NHK
細かいことだが、夏にセミが「みーんみーんとうるさい」部分で、あぁ東京だからクマゼミがいないってことか、と思った。最近は東京でも増えてるらしいが。
あと主人公はなんだかんだ言いつつも最後のほうで働きだしたんだから偉いよ。
なんというか、これを読んで元気をもらえるとか救われるとかはないが、お守りにはなりそうだ。