今敏監督の千年女優を見てきた。これで、監督の劇場作品は全部劇場で見た。見たい見たい、できれば映画館で、できれば全作品を、と思っていたものが、まさかこの短期間に叶ってしまうとは。日本の単館シネマすごい。

以下ネタバレ感想

作中作はチヨコさんの輪廻転生でもある?
ロータス=睡蓮、蓮 で仏教のイメージ?
仏教といえば輪廻転生、輪廻転生からの解脱。
「スイレンの花言葉は純真」…しかしネットで調べると「信仰」という花言葉も出てきた。

さらに調べると、「お墓に設置された蓮華座は、亡くなった人が蓮華の咲く浄土へ行ったことを意味するほか、『無事に浄土へ着いてほしい』といった遺族の思いが込められています」と出てきた。
すると、ロケットの発射口の形って…。


ストーリー上の時系列は2001年→戦前→平安→その他諸々の時代→戦後→引退→2001年 ってなってるけど、謎の婆さん(姫路城の妖怪?)との出会いが事の発端だとしたら、正しい時系列は、
平安→年表通りの時代→2001年、平安から数えて千年経ったので輪廻転生の終わり(解脱)

となる?

そもそも、チヨコさんの輪廻転生の話(のはず?)であれば、エイコさんや立花さんや関西人まで何度も現れてるということは、彼らも輪廻転生してる?
「恋の炎に千年身を焦がす運命」の呪いはチヨコさんにだけでなく、全員にかけられている?

つまり、平安時代の日本人、明治時代の日本人、昭和の日本人、どの時代にもそれぞれ別々の人生を歩む別々の人がたくさんいたのではなく、同じ人が何度も生まれ変わって同じ人生を歩んでいる……ってこと!?

登場人物、そして過去の御先祖様方の転生輪廻(前世で起こした出来事や罪が原因で、何度もこの世に生まれて来なければならない苦しみ)は、千年かけて何度も繰り返すことで、ようやくラストのように、解脱(真理を悟って転生輪廻のループから抜け、極楽浄土=宇宙 と、涅槃=死 に至る)に繋がった、ということ!?

そうすると、2001年以降存命の世代は、さらなる「恋の炎に千年身を焦がす運命」の新世代であり、その運命を負わされるか否かは今生に懸かっている…?

転生輪廻は人間だけでなく、あらゆる生命も対象らしい。では、どのチヨコさんの時代でも地震を繰り返す地球も…?

関西人の「また?」とか「いやどうなってんねん!」というツッコミは、現状と昔話を、ではなく、現世と過去世を、両方知ってる視点からのツッコミだとしたら、それは神や仏の視点で、さらにそれを見てる我々も、一時的にその視点を与えられている、と…。

だとしたらあの男の正体は!?あの鍵は何を開けるものだったのか!?雪景色の絵は何なのか?

また見たら分かるかなぁ…。自分の仏教知識が少なすぎる…。